叫びながらも、強い痛みを何度しのいだだろう。
「そろそろいきみましょうか。」と助産師さんからお許しが出る。
早く出したい、早く痛みから解放されたい、とその一心でいきむ。
このいきむ力、相当なものだと思う。おそらくお産の時にしか出せない力だ。
陣痛と陣痛の間「力を抜いて!」と言われる。
がしかしそれが出来ない。
「あごひいて!体丸めて!」
そう言う助産師さんの声は聞こえるのだが、全くもって出来ない。
直前に支配されていた陣痛のせいだろうか。
体を反らせて硬直してしまった。
後から聞いたが、夫が言うにはこの姿が一番怖かったらしい。
強くいきんだ後で目が真っ赤に充血し、体を反らせて固まっている私の顔。
いきんでいる最中に脳溢血になった産婦さんの話を聞いていたので、
そうなるんじゃないかと心配だったとか。
退院後「その顔が焼き付いている」と夫から聞かされた私は
翌日、厚化粧をしたのは言うまでもない。
助産師さんが私を勇気づけるために声をかけてくれる。
「あと数回いきめば出てきますよ」
でも長男はいきみだしてから4時間もかかったので、とても信じられなかった。
また「赤ちゃん、髪が黒々してますよ」とも言ってくれた。
まだ出てきてなかったが、助産師さんには産道の中が見えるらしい。
その言葉に何を血迷ったのか「まじ?夫、見てみて。」と促してしまう。
そう言われて、反射的に見る夫。見られた後に気づく。
わたしゃ、なんてとこ見せてんだ、と。
相変わらずいきんだ後に硬直している私。
「あごをひいて!」と言われ、出来ない私の頭を、夫が押さえてくれあごがひけた。
その後、ヘルプできた助産師さんが私の太ももを持ち上げてくれ、
二人のおかげでようやく海老の様に丸くなる。
もう自力では体を動かせない。
(ああ、痛い、きつい、つらい)そう思っているとまた、
いきまずにはいられない陣痛の波が襲ってくる。
再び激痛が私を包む。
「いたぁーい!!!いたいたいたい!!」
思わず叫ぶ。がしかし、いままでの痛みとはちょっと違う。
陣痛の痛みではない。そうだ!あすこだ、あすこが痛い。
足元にはいつのまにか来ていた医師と、助産師2名が見える。
その3人が力を合わせてひろげている。
私はそう思った。そうとしか思えなかった。
私は訴えたかった。
私が今「痛い」と言っているのは、陣痛の方ではない、と。
手を離せ・・・
正確に伝えなければやめてもらえない、と思った。
「ちがうぅ。ま○こいたいっ!」
失言?
その後数回いきむと、急に解放されたかのように体の力が抜けた。
夫の顔を見上げると、ひとつうなずき「出てきたよ。」と。
足元を見ると、大きな男の子が見えた。
16時52分誕生。

うぅ・・
ドキドキしながら読んでいたらすでに軽く貧血になってしまいました。。
情け無い;;
これじゃ産めなそうです、私。
本当に命がけなんですね。。
命の重み・・すごいです。
いやもう、妊娠したら、この痛みから逃れられないから。
無痛分娩希望したら別だけど。
でも全く痛くない時に、無痛分娩の麻酔を想像するのも怖いもんね〜。
ラブ弟を初めて抱いた時の(生まれて1時間位の)写真を見ています。
左目は充血し、両頬が鬱血して赤黒くなっています。
なのに腕や胸は綺麗なピンク色。
生まれてくる時、頭でとまってそれから出て来るまで
少し時間がかかった為だったのですね。
部屋に入ると直ぐに助産師さん(看護師さん)が私達夫婦に
「目の充血も顔の鬱血も、時間が経てばとれますよ」と言われたので、
「えっ、何」と、ベイビーの顔を見るまでその意味がわからなかったのですが・・・・・・・
でも元気そうな貴女が優しい眼差しを
ラブ弟にそそいでいたので、安心しました。
「出産秘話 2」を読むと、大変なお産だったのだなと・・・・・・・・・・・
よくぞ 「母子共に健康」 で、お産を終えてくれたと感謝しています。
そして、思い出します。立会い出産と付き添いから帰ってきたdragon3に
「経産婦だったからですかね、生まれるのが早かったですね」と話した時
「そうですね。でも、今回のお産の方が怖かったです。
脳内出血を起こすのではないかと心配しました。」と、言われた事を。
お産はみんな凄まじいだろうね。
でも最後が、でかい赤ん坊ならではのお産だったでしょうか?
でも長男の時の産後と比べれば・・・・楽勝。
あの時は本当にきつかった。